日本の領空周辺に中国の無人偵察機が飛来するケースが増えています。
目的は一体何なのでしょうか?
「沖縄に来る理由」や「なぜ撃墜しないのか」について、ご紹介します。
【目的】中国の無人偵察機が沖縄に来る理由がヤバい!
2023年1月1日、中国の偵察型無人機「WZ-7」1機が東シナ海から沖縄本島と宮古島の間を抜け、東シナ海と太平洋を往復したことが確認されています。
これに対し日本は航空自衛隊の戦闘機がスクランブル発進しています。
日本領空の侵犯はなかったようですが、「WZ-7」の日本周辺飛行が確認されたのは今回が初めてとなっています。
相次ぐ無人偵察機の飛来
2022年に中国無人機が日本領海周辺へ飛来したのは6回以上。
11月14日には「BZK-005」の機体が確認されています。
「BZK-005」は偵察・監視型や武装型ではなく、レーザー搭載型の情報収集能力が向上したタイプです。
中国の狙いとは一体何のでしょうか?
無人偵察機が沖縄に来る理由
無人機の使用目的としては基本的に「偵察」です。
なぜ偵察に使用されるのかというと、次のようなメリットがあるためです。
- パイロットが搭乗しないため、撃墜された場合のリスクが下げられる
- 生命維持装置が不要で機体のコストが抑えられる
つまり、単純に考えると中国の無人機は撃墜覚悟で沖縄へ偵察に来ていることになります。
しかし、本当の狙いは次にあるのではないかと言われています。
自衛隊の疲弊
2022年1月~10月であった沖縄方面での航空自衛隊のスクランブル発進はなんと330回。
このほとんどが中国に対するものなんです。
ひと月に10回のスクランブル発進をしたこともあり、パイロットだけでなく整備士の疲労もはかり知れません。
また沖縄はアメリカの軍事基地が日本国内で最大規模であるため、偵察して軍事力を収集する狙いもあると考えられます。
中国の無人偵察機をなぜ撃墜しない?
国会の答弁で領空侵犯した無人機への対応についての記録がありました。
2017年5月19日、当時の首相である安倍晋三総理に対する質問書では、領空侵犯した無人機に対して
「武器の使用は、正当防衛又は緊急避難の要件に該当する場合にのみ許される」
と答えています。
つまり領空侵犯されたとしても警告しかできないということになります。
まとめ
今回は中国の無人偵察機が沖縄に来る理由について、記事をまとめました。
国際的な軍事常識では「領空侵犯についての無人機は撃墜」とあります。
中国の無人機が沖縄に来る理由よりも、日本政府の見解の方がヤバいかもしれません。